脳神経外科について
ご挨拶
新東京病院の脳神経外科は、患者さんの立ち場に立った医療を提供するために日々努力しております。
- 入院患者さんの治療にあたっては、多職種のスタッフで集まって治療方針を検討しています。多くの医師の目で正しい診断、治療が行われているか検証しています。外科的治療の妥当性については、脳神経内科医の意見も踏まえて検証しています。
- 治療成績を解析して、新東京病院で提供した脳神経外科治療が安全で負担の少ない医療であるか検証しています。
- 医師、看護師だけではなく、リハビリスタッフ、放射線技師、臨床検査技師、ソーシャルワーカー、医療連携係など数多くの職種の仲間とのチーム医療を大切にしています。多くの職種が一人の患者さんの治療に関わることで、単に病気を診るのではなく、全人的な医療を提供すべく努力してまいります。
- 安全で負担の少ない医療を目指しています。患者さんの負担が少ない治療方法として、脳血管内治療(カテーテル治療)と内視鏡手術を積極的に行なっています。
- 通常の治療方法では安全に治せない複雑な病状の患者さんに対しては、手術とカテーテル治療をミックスしたハイブリッド治療を行なっています。
- 新たな治療薬の開発に協力しています(各種治験)。
- 多施設共同研究にできる限り協力参加しています。新しい利用の基準を造ることに積極的に参加します。
脳神経外科主任部長 石井則宏
当科で扱う病気
脳神経外科では、 脳、脊髄、末梢神経などのあらゆる神経の病気を扱っています。脳神経外科と聞くと、頭の手術を受けるときに受診する所と思われがちですが、手術が必要な方だけではなく、頭痛、めまい、物忘れ、手が震える、しびれる、歩きにくいなどの症状に対する内科的検査や治療も行なっていますので、脳の病気がご心配という方はお気軽にご相談ください。脳神経内科での専門治療が必要な場合には、当院の脳神経内科へご紹介いたします。
また、脳の病気は、調子が悪くなる前に早期に発見することも大変重要です。今は健康だけれども脳の病気が心配という方には、脳の健康診断である脳ドックをおすすめしています。
(脳ドック連絡先:047-711-8700)
当科の基本方針
- 高度な医療を提供する。
- 治療の安全性に最大限に配慮する。
- 患者さんの立ち場に立った医療を提供する。
- 地域の中核病院としての役割を担う。
- チームワークを大切にして、人材育成に努める。
患者さんの権利を守ります
- 自分で治療方法を選択できる
- 治療を選ぶために十分な説明を受ける権利
- セカンドオピニオンを受ける権利(別の医師の意見をきく機会)
- 医療機関を選択する権利(希望される病院で治療を受けることができます)
当院の診療内容の特色
1 脳卒中診療態勢
脳卒中センター(SCU:ストロークケアユニット)を備え、いつでも高度な医療が提供できる態勢を整えています。脳卒中はできるだけ早く治療することが極めて重要な病気です。24時間365日、いつでもすべての手術、カテーテル治療を受けることができます。
2 頭蓋内脳動脈狭窄症の内科的治療
脳動脈狭窄症は、脳の血管が動脈硬化で細くなったために脳梗塞や一過性脳虚血発作を来す病気です。症状は細くなった血管の場所によって様々です。当院は、このような脳の血管が細くなる病気の経験がとても豊富です。詳しく調べたうえで、最新の研究データに基づいた内服治療を受けることができます。今までに脳の血管が細いと指摘されたり、以前に脳梗塞をおこされた方は、一度は当院での検査を受けてみてください。
3 頭蓋内脳動脈狭窄症の外科的治療
多くの方は内科治療を受けることができれば、脳の血管が細くなっていても、脳梗塞の発症や再発を防ぐことができます。しかし、時に脳の動脈が細すぎるため、脳の血流が絶対的に不足している方もいます。その場合は頭皮の血管を脳の血管にバイパスする手術が必要です。
手術は2-3時間程度、入院は抜糸まで含めて9日間必要です。
4 頸部頸動脈狭窄症の治療
動脈硬化が強くなると、心臓や手足の血管に加えて頸部の動脈が細くなってきます。内科的治療を早く開始して、細くなりすぎないようにすることが最も大切です。しかし、時にどうしても手術が必要な場合もあります。患者さんの病状に合わせてカテーテル治療(頸動脈ステント留置術)と頸動脈内膜切除術(手術)のいずれかを選択します。また、どちらの治療でも危険な場合でも、両方の治療を組み合わせたハイブリッド治療を行い良好な成績を納めています。他院で治療が難しいと言われた方でも一度ご相談ください。
5 脳動脈瘤の治療
開頭手術、カテーテル治療(コイル塞栓)ともに24時間いつでも行うことができます。しかし、近年の研究結果からカテーテル治療は、体への負担が少ないだけではなく、治療成績も開頭手術に劣らないことが示されいます。そこで当院では、脳動脈瘤に関してはカテーテル治療を第一選択としています。しかし、動脈瘤の場所や形状によっては、開頭手術のほうが安全で有効な場合もあるので、個々の患者さんの状態に合わせて治療計画を立てます。
6 脳出血の治療
内視鏡手術を積極的に取り入れ、小さな孔を頭蓋骨にあけて血腫を取り除くようにしています。負担が少なく、手術翌日からリハビリを行うことができます。経験豊富な内視鏡認定医が治療にあたります。
新東京病院 脳外科後期研修プログラム
2年間の前期研修修了者に対する脳神経外科専門医を養成する研修プログラムです。研修終了時には脳神経外科専門医として脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷など脳神経外科疾患全般に対する基本診療が可能となることを目標としています。当院では、急性期の脳卒中診療、脳血管外科、脳腫瘍手術、脳血管内治療、神経放射線診断、脳神経モニタリングなど脳神経外科全般に渡る幅広い研修が行なえます。
当院の研修プログラムの特色は、後期研修1年目から指導医のもとで術者として多くの手術を経験してもらう点です。研修終了時には脳神経外科専門医としてだけではなく、特に脳血管外科の術者としての基本的手術手技をすべて習得していただくことを目標としています。ぜひ当院での研修にご応募ください。
小児脳神経外科、機能外科(定位手術)、てんかんの外科、脊椎脊髄手術、定位放射線治療など当院で経験が難しい分野については、適宜関連の施設にて研修をしていただきます。当院で学んでみたい方は是非、一度ご連絡ください。施設見学も適宜受け付けております。
募集人員 数名
医師紹介
副院長兼脳神経センター長兼脳神経外科主任部長石井 則宏
卒大 / 卒年 | 川崎医科大学 平成8年 |
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認定・資格
- 日本脳神経外科学会専門医・指導医
- 日本神経内視鏡学会技術認定医
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳神経外科コングレス
- 日本神経内視鏡学会
- 日本頭蓋底外科学会
- 日本脳卒中学会
- 日本脳卒中の外科学会
- 日本脳神経外傷学会
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本CI学会
- 日本神経救急学会
脳神経外科部長関原 嘉信
卒大 / 卒年 | 川崎医科大学 平成11年 |
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認定・資格
- 日本脳神経外科学会専門医・指導医
- 日本脳神経血管内治療学会専門医
- 臨床研修指導医
- 卒後医師臨床研修プログラム責任者
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本脳神経外科コングレス
副部長髙田 能行
卒大 / 卒年 | 日本大学医学部 平成13年 日本大学大学院 平成19年 |
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認定・資格
- 日本脳神経外科学会専門医・指導医
- 日本脳卒中学会専門医
- 臨床研修指導医
- 日本脳神経血管内治療学会専門医
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳卒中学会
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本脳神経外科コングレス
- 日本脳神経外傷学会
- 日本脳神経外科救急学会
齋藤 雄三
卒大 / 卒年 | 獨協医科大学 平成25年 |
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認定・資格
- 日本脳神経外科学会専門医
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本脳神経外科コングレス
松永 越升
卒大 / 卒年 | 愛知医科大学 平成27年 |
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳神経血管内治療学会
松原 麻央樹
卒大 / 卒年 | 日本医科大学 平成30年 |
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認定・資格
- 日本脳神経外科学会専門医
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所属学会
- 日本脳神経外科学会
- 日本脳神経外科コングレス
- 日本脳神経血管内治療学会
- 日本脳卒中学会