診療科・医療部門

クイックガイド
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〒271-0077 千葉県松戸市根元473-1

当院で対応する主な疾患と手術

脳梗塞( 内科治療、脳血管外科、脳血管内治療)

原因は様々ですが、脳の血管がつまって脳細胞の機能が失われる病気の総称です。呂律が回らない、言葉が出ない、言葉が理解できない、手足の力が入らない、手足がしびれるなどの症状が代表的なものです。前触れもなく突然症状がでる恐ろしい病気です。2005年からは本邦でもアルテプラーゼ(rt-PA) という血液の塊を溶かす強力な薬が使えるようになりました。ただし、症状がでてから 4.5時間以内に投与する必要がありますので、脳の病気を疑う症状が出現した場合には、夜中でも迷わずに救急車を呼んで受診してください。

さらに当院では、アルテプラーゼが投与できない方でも、カテーテルを用いた緊急血栓回収療法(ペナンブラ、トレボなど)も積極的に行っています。発症から4.5時間を経過してしまった場合でも、一刻も早く受診してください。脳の血管や頸の血管が細くなっていて、脳梗塞を起こしそうな方に対しては、内科的な治療に加えてバイパス手術、頸動脈内膜剥離術、脳血管内治療(頸動脈ステント留置術)などを行い血液の流れをよくする治療も行なっています。

バイパス手術

脳の血管が細くなり血流が不足して脳梗塞を起こした場合、血流不足による症状が出た場合に行う手術です。全身麻酔で3時間の手術です。 脳神経外科手術の中でも安全性の高い手術であり、重篤な合併症は極めて稀です。当院では年間25~30例ほどのバイパス手術を行っています。 特殊なバイパス術として、もやもや病の手術、深部バイパス(STA-SCA bypass, OA-PICA bypass)、ハイフローバイパスも積極的に行っています。

MRA 脳血流SPECT 顕微鏡手術 約1mmの血管に吻合します
 
細くなった頚部の血管を切り開いて
動脈硬化の塊を切除します。
切除した動脈硬化の塊
(プラーク)

頸動脈内膜剥離術

脳出血

脳の中を走行するとても細い動脈が破れて脳の内部に出血を起こす病気です。出血した場所の脳は破壊されて、その部分の脳の機能が失われます。高血圧と関係していることが多いとされています。多くの患者さんは、入院して厳重な血圧管理を中心とした点滴治療と急性期からのリハビリテーションで回復していきます。出血の量が多いと救命のために手術が必要な方がいます。
当院では神経内視鏡認定医が、2cmほどの小さな穴から内視鏡を使って血腫を取り除いています。通常は全身麻酔で頭蓋骨を外して脳を切開してから血腫を取り除きますが、内視鏡手術は傷が小さく1時間ほどで終わります。体力的な負担が少ないので、手術の翌日からリハビリテーションが行なえる患者さんに優しい最先端の治療です。

クモ膜下出血(脳動脈瘤破裂)

突然の激しい頭痛が特徴的な生命にかかわる大変危険な疾患です。多くの場合は、脳動脈瘤というコブの破裂が原因です。 手術でコブが再び破れないようにする必要があります。動脈瘤の場所、サイズ、形などから開頭して動脈瘤にクリップをかける方法と、 カテーテルで動脈瘤の中を詰める二つの治療方法があります。当院では、どちらか安全に行なえる方を選んで行なっていますが、 近年のカテーテル治療の進歩によって、ほとんどの動脈瘤がカテーテルで治せるようになってきました。

 
CT scan
診断:くも膜下出血
3D-MRA
診断:左内頸動脈瘤

未破裂脳動脈瘤

破れる前にみつかる未破裂脳動脈瘤は、決して珍しい病気ではありません。最近の国内の調査(UCAS-Japan)では、年間破裂率がそれほど高くないこともわかったため、発見されてもまずは様子をみることをお勧めしています。
しかし、稀ですが破裂するとクモ膜下出血をきたします。一旦破裂すると30-40%の人が命を落とす恐ろしい病気であることも事実です。

当院では脳ドックや他の病気の検査で偶然にみつかった未破裂脳動脈瘤の患者さんに対しては、動脈瘤の場所やサイズ、形、その他に年齢や体力などから総合的に手術をすべきか、経過をみていくべきか患者さん本人、ご家族と相談しながら決定しています。治療は開頭手術(ネッククリッピング術;頭蓋骨を開けて手術)と血管内治療(コイル塞栓術;カテーテル治療)のうち、安全な方を選択しておすすめしています。


MRI
赤矢印が動脈瘤です。
脳血管撮影
黄矢印が動脈瘤です。

脳腫瘍手術(良性)

髄膜腫や神経鞘腫に代表される良性の脳腫瘍です。小さい腫瘍がたまたまみつかることも少なくありません。脳腫瘍という病名に驚く患者さんも多いのですが、症状がない小さな腫瘍は治療が不要なことも多く、ほとんどの患者さんは外来で経過観察となります。大きくなると周囲の脳を圧迫して調子が悪くなるので、手術で切除する必要があります。ナビゲーションシステムや術中モニタリング(電気刺激で脳の働きが保たれているかが確認できます)を行いながら、顕微鏡で慎重に腫瘍を取り除きます。年齢や病気の状態によっては手術をせずに定位放射線治療(ガンマナイフ等)を行います。

 
髄膜腫 聴神経腫瘍

脳腫瘍手術(悪性)

神経膠腫(膠芽腫など)、転移性脳腫瘍(肺癌、乳癌など)が代表的な脳の悪性腫瘍です。
最先端の手術室、手術支援装置を備えているため、難しい部位にできた腫瘍でも安全に摘出することができます。
1)術中操作部位の確認;ナビゲーションシステム、超音波ナビゲーション
2)神経機能を保つため;運動神経、感覚神経、脳神経などを電気刺激して手術操作で神経機能が損なわれていないか確認しながら手術します。
3)術中蛍光診断(5ALA);悪性腫瘍を光らせて正常脳と視覚的に区別できるため、切除できるはずの腫瘍を取り残すことがありません。
4)術中迅速病理診断;手術中に病理の先生に切除断端に腫瘍細胞が残っていないかどうか、すなわち取り切れているかどうか確認してもらうことができます。また、手術中に悪性度の診断が可能であり、悪性腫瘍と診断された場合には、手術中に化学療法を行います(抗がん剤が含まれるシートを置いてきます)。
5)手術が行なえない重い病状の患者さんに対しては、当院の関連施設へ紹介してガンマナイフを行うなど手術以外の治療方法をおすすめすることもあります。

 
モニタリング機

頭部外傷

頭部外傷については、24時間緊急手術に対応しています。また、 必要に応じて整形外科、形成外科、耳鼻咽喉科とも協力して治療にあたっています。

 
頭部外傷のCTスキャン

認知症の手術

様々な原因で頭の中に水がたまる病気です。症状は、認知症と似たような物忘れ、歩きにくさが特徴的です。30分ほどの手術で治すことができます。まず、物忘れが急激に進んだ方、足が前に出にくくなった方、歩幅がせまくなって歩きにくくなった方、転びやすくなった方などは、どうぞお気軽に脳神経外科外来にご相談ください。検査の結果、手術が有効なグループに入った患者さんには腰とお腹にチューブをいれる手術(LPシャント)をおすすめします。



また、各種認知症の早期診断(VSRAD-MRI,脳血流シンチ、DAT-SCAN)、 内服治療、生活指導も行っています。脳神経外科外来を受診してください。

顔面痙攣や三叉神経痛の手術

顔面痙攣や三叉神経痛に対する手術を行なっていますが、内服やボトックス注射による治療も必要に応じて行なっています。疼痛コントロールが難しい場合には、専門のペインクリニックへもご紹介いたしますので、お気軽にご相談ください。

てんかん

多くの方は抗てんかん薬の内服で発作が消失します。しかし、一部の患者さんは複数の抗てんかん薬を使用しても発作がコントロールできないことがあります。中には手術が必要な方もいます。治療が難しい方はてんかん専門医へ紹介させていただきます。

新たな治療への取り組み

脊髄刺激療法(Spinal cord stimulation,SCS)

内科的治療でコントロールが難しい慢性疼痛に対して行います。

<対象となる患者さん>
1)整形外科での脊椎手術後の難治性の神経障害性疼痛
2)帯状疱疹後に残った頑固な神経痛
3)末梢血管障害に伴う頑固な痛み
4)難治性の狭心症など
上記のような疼痛でお困りの方は一度脳神経外科外来を受診の上でご相談ください。

外来日;毎週水曜日午後14:00−17:00(関原副部長)、毎週木曜日午後14:00−17:00(石井部長)

ITB療法

重い痙縮(動かせないので勝手に膝や足が曲がって伸びない)の患者さんに対して行う治療です。バクロフェンという薬を持続的に皮膚の下に埋め込むポンプから脊柱菅内へ注入することで痙縮が改善します。具体的には曲がって伸びなかった足がやわらくなって伸びるようになります。介護しやすくなりますし、リハビリができるようになります。

<対象となる患者さん>
1)脊髄損傷後、脊髄血管障害後、頸髄症後など
2)脳卒中、脳性麻痺、頭部外傷後など
上記のような病気が原因で下肢の重度痙縮でお困りの方は一度脳神経外科外来を受診の上でご相談ください。

外来日;毎週水曜日午後14:00−17:00(関原副部長)、毎週木曜日午後14:00−17:00(石井部長)

手術実績(2016)
総手術件数 440件/年

● 開頭手術

手術名 件数
脳腫瘍開頭摘出術 23
下垂体腫瘍摘出(内視鏡)   1
脳動脈瘤開頭クリッピング術 10
脳出血 (開頭、内視鏡) 38
頭蓋外頭蓋内バイパス術 25
頸動脈内膜切除術(CEA) 80
水頭症手術(各種シャント術) 61
水頭症手術(第3脳室底開窓術)   6
水頭症手術(ドレナージ術)   6
慢性硬膜下血腫 38
減圧開頭術   6
頭蓋骨形成術   9
血管塞栓、ステント留置(ハイブリッド手術)   3
その他 30
336


● カテーテル治療

手術名 件数
動脈瘤コイル塞栓 41
CAS 24
血栓回収 22
TAE   3
PTA   4
腫瘍血管塞栓   7
脳血管ステント   1
ブラッドパッチ   1
その他治療   1
104

施設紹介

• 脳外科病床(40床)、ICU 20床、HCU 8床
• ハイブリッド手術室(術中血管撮影装置)
• 脳血管撮影室(philips flat panel biplane) : 24時間稼働
• MRI (1.5 T) 3台 : 緊急用は24時間稼働
• CT 3台 : 緊急用は24時間稼働
• 核医学検査(脳血流シンチ、Gaシンチ、DATscan、TI-シンチなど)
• ガンマナイフ(関連施設)
• ニューロナビゲーションシステム
• 術中超音波、術中超音波ナビゲーション
• 術中電気生理モニタリング(MEP,SEP,ABR etc)
• 術中蛍光診断装置(5-ALA, ICG)
• 経頭蓋超音波ドップラー
• 頸動脈エコー
• 脳波検査装置、各種誘発電位検査
• ABI